Share
アドラー心理学における「ライフスタイル」とは?
「私はもともと心配性だから」
「自分は人付き合いが苦手な性格だから」
「昔からこういう人間だから、今さら変わらない」
私たちは、自分自身について話すとき、
「性格」
という言葉をよく使います。
明るい。
慎重。
人見知り。
負けず嫌い。
完璧主義。
こうした特徴を、
「自分は生まれつきこういう人間なんだ」
と考えることもあるでしょう。
しかし、アドラー心理学では、人間の性格や人格にあたるものを、
「ライフスタイル」
という独特の言葉で表します。
ただし、ここでいうライフスタイルは、
「朝型の生活をする」
「健康的な食生活をする」
「都会で暮らす」
といった、一般的な「生活スタイル」という意味ではありません。
アドラー心理学におけるライフスタイルとは、
「自分自身や他者、世界をどのように捉え、どのような目標へ向かって行動するのか」という、その人独自の生き方のパターン
です。
そして重要なのは、
そのライフスタイルが、
「生まれつき完全に決められているものではない」
ということです。
この記事では、アドラー心理学の「ライフスタイル」とは何なのか、性格との違いや、どのように形成されるのか、そしてライフスタイルは変えられるのかまで、初心者にもわかりやすく解説します。
アドラー心理学の「ライフスタイル」とは?
アドラー心理学におけるライフスタイルとは、
簡単に言えば、
その人独自の「考え方・感じ方・行動のパターン」
です。
一般的な言葉に置き換えるなら、
「性格」
「人格」
に近いものです。
ただし、
アドラー心理学では単なる性格の特徴だけを見るのではありません。
たとえば、
「私はどんな人間だと思っているのか」
「他人をどんな存在だと思っているのか」
「世界をどんな場所だと思っているのか」
「自分は何を目指して生きているのか」
といったものまで含めて考えます。
つまりライフスタイルとは、
人生をどのように見て、どのように生きるかという、その人なりの基本設計
のようなものです。
ライフスタイルは「生活習慣」という意味ではない
ここは最初に整理しておきたいポイントです。
一般的な「ライフスタイル」という言葉は、
食生活。
住まい。
仕事。
趣味。
ファッション。
休日の過ごし方。
など、
暮らし方そのもの
を意味します。
しかし、アドラー心理学のライフスタイルは違います。
アドラー心理学では、
人生のさまざまな場面で繰り返し現れる、その人独自の考え方や行動のパターン
を意味します。
たとえば、
仕事でも。
恋愛でも。
友人関係でも。
「失敗しそうなら最初から挑戦しない」
という人がいるとします。
場面は違っていても、
同じようなパターンが繰り返されています。
こうした、
人生全体を貫いているパターン
がライフスタイルなのです。
ライフスタイルと「性格」は何が違う?
「それなら、普通に性格と呼べばいいのでは?」
と思うかもしれません。
実際、ライフスタイルは性格や人格に近い概念です。
しかしアドラー心理学では、あえて「ライフスタイル」という言葉を使います。
なぜなら、
「性格」という言葉には、
「生まれつき決まっていて変えにくいもの」
というイメージがあるからです。
「私は昔から引っ込み思案だから」
「性格だから仕方ない」
と考えると、
今の自分が固定されたものに見えてしまいます。
一方、アドラー心理学では、
遺伝や環境の影響を受けることは認めながらも、
人間はそれだけによって一方的に決定される存在ではない
と考えます。
だから、
「性格」ではなく、
自分なりに形成してきた「生き方のスタイル」
として捉えるのです。
ライフスタイルはどんなものでできている?
ライフスタイルを理解するときは、
大きく3つの問いから考えるとわかりやすくなります。
1.私は自分をどんな人間だと思っている?
たとえば、
「私は能力がない」
「私は人から好かれる」
「私は失敗しやすい」
「私は一人でも大丈夫」
などです。
これは、
自分自身についてのイメージ
です。
2.私は他者や世界をどう見ている?
たとえば、
「人は基本的に信用できない」
「世の中は競争だ」
「困ったときには人は助けてくれる」
「弱みを見せると負ける」
などです。
これは、
他者や世界についての見方
です。
3.だから私はどう生きようとしている?
自分と世界についての考え方があると、
行動にも方向が生まれます。
「失敗すると価値がなくなる」
と思っているなら、
失敗しないこと
を人生の目標にするかもしれません。
「人は信頼できない」
と思っているなら、
誰にも頼らず一人で生きること
を選ぶかもしれません。
このように、
自分。
他者。
世界。
そして人生の目標。
それらが組み合わさってライフスタイルを形成します。
具体例1|「失敗してはいけない」というライフスタイル
ある人が、
「失敗すると、自分には価値がない」
と考えているとします。
すると、
仕事でも、
「完璧にできるまで提出しない」
となるかもしれません。
恋愛でも、
「振られるくらいなら告白しない」
となる。
趣味でも、
「下手だと思われるくらいなら始めない」
となる。
一見すると、
仕事。
恋愛。
趣味。
それぞれ別の問題です。
でも、
その奥には、
「失敗しないことで、自分の価値を守る」
という共通したパターンがあります。
これがライフスタイルです。
具体例2|「嫌われてはいけない」というライフスタイル
「人から嫌われたら、自分には価値がない」
と思っている人がいるとします。
すると、
頼みごとを断れない。
自分の意見を言えない。
恋人にいつも合わせる。
SNSで人の評価ばかり気にする。
という行動が起こるかもしれません。
表面的には、
「優しい人」
に見えることもあります。
しかし、
行動の奥には、
「嫌われないこと」
という目標がある可能性があります。
このように、
行動だけではなく、
「その人は何を目指しているのか」
まで見るのがアドラー心理学です。
具体例3|「人は信用できない」というライフスタイル
過去に人間関係で傷ついた経験から、
「人は信用できない」
という世界観を持つことがあります。
すると、
誰にも相談しない。
弱みを見せない。
仕事を人に任せない。
恋人の行動を細かく確認する。
といったパターンが出るかもしれません。
一見すると、
それぞれ違う行動です。
しかし、
背後にあるのは、
「人を信用したら傷つく」
という共通した意味づけかもしれません。
これもライフスタイルです。
具体例4|「人生は競争だ」というライフスタイル
「人より上でなければ意味がない」
というライフスタイルを持っているとします。
すると、
仕事では昇進を競う。
SNSではフォロワー数を比べる。
友人の成功を素直に喜べない。
恋愛でも、
「自分の恋人のほうが魅力的」
と思いたくなる。
人生のさまざまな場面が、
勝ち負け
になります。
ここには、
劣等感や優越コンプレックスとも深いつながりがあります。
ライフスタイルはいつ形成される?
アドラー心理学では、
ライフスタイルは主に幼少期の経験のなかで形成されていくと考えます。
ただし、
「親の育て方によって性格が決まる」
という単純な話ではありません。
同じ家庭で育った兄弟でも、
性格や考え方は違います。
なぜでしょうか。
アドラー心理学では、
子ども自身が、
家庭環境。
親との関係。
きょうだいとの関係。
周囲の人の行動。
さまざまな経験。
から影響を受けながら、
「この世界では、こう生きればうまくいく」
という自分なりの方法を作っていくと考えます。
公式解説でも、ライフスタイルは遺伝や環境に一方的に決められるものではなく、子ども自身が試行錯誤や模倣などを通じて主体的に形成するとされています。
子どもは世界の「ルール」をつくる
たとえば、
泣いたら親が助けてくれた。
すると子どもは、
「困ったら泣けば助けてもらえる」
と学ぶかもしれません。
逆に、
弱音を吐いたら怒られた。
すると、
「弱さを見せてはいけない」
と考えるかもしれません。
兄がいつも褒められていた。
すると、
「兄には勝てない」
と考える子もいれば、
「別の分野で目立とう」
と考える子もいます。
重要なのは、
出来事そのものだけではなく、
その子が出来事をどう意味づけたのか
です。
ここにも、
アドラー心理学の主体性が表れています。
同じ家庭でも兄弟の性格が違う理由
同じ親。
同じ家。
同じ学校。
それでも兄弟姉妹の性格が大きく違うことがあります。
アドラー心理学では、
単純に環境だけで人間が決まるとは考えません。
たとえば、
長男が、
「自分は弟の面倒を見る役割だ」
と考えるかもしれない。
一方、
弟は、
「兄とは違うことをして注目されよう」
と考えるかもしれない。
同じ家庭を経験していても、
その経験にどんな意味を与えるかが違う
のです。
だからライフスタイルも違ってきます。
ライフスタイルと「目的論」
ここで、
目的論とつながります。
アドラー心理学では、
人間の行動を、
過去の原因だけではなく、
「何を目指しているのか」
から理解します。
ライフスタイルにも、
人生の目標が含まれています。
たとえば、
「絶対に失敗しないこと」
を目標にしているなら、
挑戦を避けるという行動が合理的になります。
「すべての人から好かれること」
を目標にしているなら、
自分の意見を言わないという行動が合理的になります。
つまり、
表面的には不思議に見える行動も、
その人のライフスタイルから見ると筋が通っている
ことがあります。

ライフスタイルと「劣等感」
ライフスタイルは、
劣等感とも深く結びついています。
私たちは、
「今の自分」
と、
「こうなりたい自分」
の間に差を感じます。
そして、
その差を埋めようとします。
たとえば、
「自分は人より劣っている」
と感じている人が、
「誰よりも成功しなければならない」
という目標を持つかもしれません。
すると、
その人の人生は、
常に他人との競争
になりやすくなります。
劣等感と、
「どうなれば自分は大丈夫なのか」
という目標。
その組み合わせも、ライフスタイルに関係しています。
ライフスタイルと「承認欲求」
「人から認められなければ、自分には価値がない」
という考え方も、
ライフスタイルの一部になり得ます。
すると、
仕事では上司の評価。
恋愛では相手からの愛情。
SNSではいいねの数。
友人関係では人気。
など、
人生のさまざまな場面で、
「認められること」
が重要になります。
つまり、
承認欲求だけを単独で考えるのではなく、
「なぜ自分はここまで承認を求めるのだろう?」
と見ていくと、
その奥にあるライフスタイルが見えてくることがあります。
ライフスタイルと「私的感覚」
アドラー心理学には、
「私的感覚」
という考え方があります。
これは、
出来事に対して、
「これは良い」
「これは悪い」
「こうなるべきだ」
と判断する、
その人独自の価値基準のようなものです。
たとえば、
ある人にとって、
「人前で失敗する」
ことは、
「少し恥ずかしい」
程度かもしれません。
別の人にとっては、
「絶対に起きてはいけないこと」
かもしれません。
同じ出来事でも、
意味づけが違います。
現在の公式解説では、ライフスタイルは、こうした個々の出来事に対する私的な意味づけの背後にある、人生全体を貫くより根源的な思考・行動パターンと説明されています。
ライフスタイルは自分でも気づきにくい
ライフスタイルのおもしろいところは、
本人にとっては「当たり前」に見える
ことです。
たとえば、
「人に迷惑をかけてはいけない」
という考え。
本人にとっては、
「普通でしょ?」
と思うかもしれません。
でも、
別の人は、
「困ったときは助け合えばいい」
と考えているかもしれません。
自分の常識が、
世界の常識とは限りません。
しかし、
長い間その考え方を使っていると、
「これは自分の考え方のパターンだ」
ということ自体に気づきにくくなります。
ライフスタイルは変えられる?
ここが、おそらく最も気になるところでしょう。
結論から言えば、
アドラー心理学では、
ライフスタイルは絶対に変えられないものとは考えません。
なぜなら、
ライフスタイルは、
遺伝だけによって固定されたものではなく、
自分なりに形成してきたものだからです。
ただし、
簡単に変わるとは限りません。
長い間使い続けてきた考え方だからです。
たとえば、
「誰にも頼らない」
というライフスタイルで何十年も生きてきた人が、
突然、
「今日から人を信頼します」
と思っても、
簡単には変わらないでしょう。
まず、
自分がどんなパターンを使っているのか
に気づく必要があります。
「性格を変える」より「パターンを見直す」
「性格を変えよう」
と言われると、
かなり大変に感じます。
でも、
「自分の行動パターンをひとつ見直してみよう」
なら、
少し現実的になります。
たとえば、
今まで、
頼みごとを断れなかった。
そこで、
小さなお願いをひとつ断ってみる。
今まで、
失敗を恐れて挑戦しなかった。
そこで、
失敗しても困らない小さなことを始めてみる。
今まで、
誰にも相談しなかった。
そこで、
一人だけに相談してみる。
こうした小さな経験によって、
「今までとは違う生き方もできる」
と学んでいくことができます。
ライフスタイルを知るための5つの問い
自分のライフスタイルを少し考えてみたいなら、
次の問いを使ってみてください。
1.私は自分をどんな人間だと思っている?
「自分は○○な人間だ」
という文章をいくつか考えてみます。
2.私は他人をどんな存在だと思っている?
信用できる。
怖い。
競争相手。
助け合える。
自分がどんな世界観を持っているか考えます。
3.私は何を一番避けようとしている?
失敗。
拒絶。
恥。
孤独。
無力感。
避けたいものには、
ライフスタイルの目標が隠れていることがあります。
4.私はどんな場面でも繰り返すパターンがない?
仕事。
恋愛。
家族。
友人。
場面が変わっても、
同じ反応をしていないか見てみます。
5.「こうでなければならない」と思っていることは何?
「人に迷惑をかけてはいけない」
「失敗してはいけない」
「弱みを見せてはいけない」
「誰からも好かれなければならない」
こうした言葉には、
自分のライフスタイルが表れやすくなります。
ライフスタイルを変えるには「勇気」が必要
自分のパターンに気づいたとしても、
それを変えるのは怖いものです。
なぜなら、
今までのライフスタイルは、
自分を守るために使ってきた方法
でもあるからです。
「人に頼らない」
ことで、
裏切られずに済んだ。
「挑戦しない」
ことで、
失敗せずに済んだ。
「人に合わせる」
ことで、
嫌われずに済んだ。
その方法を手放すと、
今まで避けてきたリスクに向き合うことになります。
だから、
ライフスタイルを変えるには、
勇気
が必要です。
ここで、
アドラー心理学の「勇気づけ」とつながってきます。
ライフスタイルと「自己受容」
ライフスタイルを知ることは、
自分を責めるためではありません。
「こんな考え方をしている自分はダメだ」
となれば、
また自己否定が始まります。
大切なのは、
「自分はこれまで、この方法で生きてきたんだな」
と理解することです。
その方法には、
何か理由があったのかもしれません。
自分を守るために必要だった時期もあるでしょう。
まず認める。
そのうえで、
「でも、今の自分にもこの方法は必要だろうか?」
と考える。
ここに、
自己受容とライフスタイルの変化がつながります。
ライフスタイルと「共同体感覚」
アドラー心理学では、
ライフスタイルを理解する最終目的は、
単に、
「自分の性格を分析して面白がること」
ではありません。
アドラー心理学の心理療法では、ライフスタイルを分析しながら、共同体感覚を育て、より協力的な生き方へ向かうことが大切にされています。
たとえば、
「人生は競争だ」
というライフスタイルを持っているなら、
他者は敵に見えやすくなります。
それを、
「人とは協力することもできる」
という方向へ少しずつ変えていく。
「人に頼るのは弱さだ」
と思っていたなら、
「助けを求めることも協力の一部だ」
と考えてみる。
そうして、
ライフスタイルを、
より自分と他者にとって役立つ方向へ変えていく
ことができます。

ライフスタイルと人生の課題
アドラー心理学には、
「ライフタスク(人生の課題)」
という概念があります。
代表的なのが、
仕事。
交友。
愛。
という3つの対人関係の課題です。
そして、
私たちがそれらの課題にどう向き合うかにも、
ライフスタイルが表れます。
たとえば、
「競争に勝たなければ価値がない」
というライフスタイルなら、
仕事が競争になります。
「人は信用できない」
というライフスタイルなら、
友情を築くことが難しくなるかもしれません。
「嫌われてはいけない」
というライフスタイルなら、
恋愛で自分の意見を言えなくなるかもしれません。
つまり、
ライフスタイルは、人生のさまざまな課題への向き合い方を左右します。
「私はこういう性格だから」で終わらない
ライフスタイルという考え方のおもしろさは、
「性格だから仕方ない」
で終わらなくていいことです。
たとえば、
「私は心配性だから」
と考える。
そこで終われば、
自分はずっと心配性です。
でも、
「自分は物事を危険なものとして見るパターンがあるのかもしれない」
と考える。
すると、
「別の見方を試せるかもしれない」
という余地が生まれます。
性格を、
固定されたものではなく、
今まで使ってきた生き方のパターン
として見る。
これが、
アドラー心理学のライフスタイルという考え方の大きな魅力です。
ライフスタイルは「自分らしさ」と同じなのか?
「ライフスタイルを変える」というと、
「自分らしさまで失ってしまうの?」
と感じるかもしれません。
でも、
そう考える必要はありません。
ライフスタイルを変えるとは、
自分を別人にすることではありません。
むしろ、
自分を苦しめている考え方や行動パターンを、より役立つものへ見直すこと
です。
「人に頼らない自分」
から、
「必要なときには助けを求められる自分」
になる。
これは、
自分を失うことではありません。
自分の選択肢を増やすことです。
ライフスタイルは「自由」の問題でもある
さらに深く考えると、
ライフスタイルは、
「人間は変われるのか?」
という哲学的な問いにつながります。
もし性格が、
遺伝。
家庭環境。
過去の経験。
によって完全に決まっているなら、
私たちは今の自分を変えることができません。
しかしアドラー心理学では、
環境から影響を受けながらも、
人間はその経験に意味を与え、自分なりの生き方を形成していく主体的な存在
と考えます。
だから、
今までのライフスタイルを見直すこともできます。
もちろん、
過去そのものは変えられません。
でも、
その過去を持つ自分が、これからどのように生きるか
については考えることができます。
「今までどう生きてきたか」から「これからどう生きるか」へ
ライフスタイルを知ることは、
過去を分析するためだけではありません。
最終的には、
「では、これからどう生きるか」
を考えるためです。
私は、
なぜいつも同じところで悩むのか。
なぜ同じような人間関係を繰り返すのか。
なぜ失敗をこれほど恐れるのか。
その背後には、
自分なりのライフスタイルがあるかもしれません。
そこに気づいたら、
次に問いかけます。
「この生き方は、今の自分にも役立っているだろうか?」
もし、
もう役立っていないなら、
少しずつ違う方法を試してみてもいいのです。
まとめ|ライフスタイルとは「人生を見る自分なりのパターン」
アドラー心理学におけるライフスタイルとは、
一般的な「生活習慣」という意味ではありません。
それは、
自分をどう見るか。
他者をどう見るか。
世界をどう見るか。
そして、
どんな目標へ向かって生きるか。
という、
その人独自の考え方・意味づけ・行動のパターンです。
一般的な言葉でいえば、
性格や人格に近いものです。
しかしアドラー心理学では、
それを、
生まれつき固定されたもの
とは考えません。
遺伝。
家庭。
きょうだい。
周囲の人。
これまでの経験。
さまざまなものから影響を受けながら、
私たちは自分なりの生き方を作ってきました。
だからこそ、
そのパターンを見直すこともできます。
「私はこういう性格だから」
で終わらず、
「私はこれまで、こういう生き方を使ってきたんだ」
と考えてみる。
すると、
少しだけ余地が生まれます。
「では、これからも同じ生き方を選ぶ?」
それとも、
「違う方法を試してみる?」
と。
私たちは、
過去を選び直すことはできません。
でも、
これからのすべてまで、
過去と同じパターンで生きなければならないわけでもありません。
哲学を学ぶことを、もっと日常に。
また同じことで悩んでいると気づいたとき、
自分を責める前に、
ひとつだけ問いかけてみてください。
「私は、いつもどんなパターンを使っているのだろう?」
そして、
もうひとつ。
「その生き方は、今の自分にも必要だろうか?」
ライフスタイルを知ることは、
自分を決めつけるためではありません。
これからの生き方を、もう一度選び直すための入口
なのです。